※周囲の小物は含まれません。
サイズ
縦×横…19.5×19.5センチ
内径…15〜15.5センチ
高さ…2.5センチ
手づくりの為、個体差があり、縦横・高さ共に5ミリ〜1センチ程度の誤差が生じることがあります。
パールストーングレー メリーゴーラウンドの八角皿
メリーゴーラウンドのデザインを施した、八角形のお皿です。
シンデレラのストーリーが浮かんできそうな馬車は、極細ラインで繊細に、甘く乙女な雰囲気に。一方で、馬たちはちょっとスタイリッシュで甘くないデザインに仕上げました。リムにはメリーゴーラウンドの天井や屋根を思わせる模様を、強弱をつけた線とドットで表現しています。万華鏡をのぞいた時のように、幻想的で美しいデザインに仕上がりました♪
白土の素地にかけた釉薬は「パールストーングレー」。真珠のような輝きを持つ一方で、細かな凹凸が作る陰影のある石のような力強さのある釉薬です。その成分からなる茶色の斑点や、リムから中央に向かって溶け落ちた跡が線上になって見られます。
デザインや色を楽しみながらのおやつ時間に使いたくなる器なので、ぜひケーキ皿やパン皿として。ファンタジックなデザインは、クリスマス等の特別なテーブルにも似合うと思います♪

焼き色や模様の出方は一客一客で異なり、茶色っぽいもの、グレーっぽいものもあります。
釉薬と素地の間にできたヒビ模様の「貫入」が全体に見られるものもあります。お任せ発送となりますので、予めご了承ください。
〈鋳込み製法について〉
デザイン部で作った石膏の型に、「
泥しょう」と呼ばれる陶土を液状にしたものを流し込んで形をつくります。しばらくすると、泥しょうが固まるので型からはずします。
鋳込みの製法は、ろくろやたたら作りでは作ることが難しい形を作ることが出来ますし、器の外側に凹凸で表現した模様を入れることができます。*器の大きさ・形は一客一客で微妙に異なります。

*写真は「雲のお鉢」を作っているところです。
鋳込みは職人の技を要する製法です。当窯では、約20年のキャリアを持つ鋳込み職人のタカトクさんにも製作をお願いしています。
2017年から、自宅近くの廃校になった小学校の職員室だった場所を作業場にしているタカトクさん。写真は、作業をしながら、鋳込みの工程を私たちに教えてくださっている様子。話をする中で「焼き物が好きなんだよね〜」と一言。作業中も、にこやかな笑顔で楽しそうにされている姿が印象的です。日々、独自の実験を繰り返しながら、さまざまな形を器として製作するノウハウを磨いているのだそう。よしざわ窯の器づくりには、そんな焼き物が好きなタカトクさんの匠の技とアドバイスも詰まっています。
また、釉薬をかける時には釉掛けハサミを使用しています(写真下左)。写真は「ブルーグレー」と「ホワイト」の器にみられる「はさみ跡」の様子ですが、同じように器の表面中央付近の一部がポツンと濃くなっていたり、色が薄くなっていたりします(写真下右)。予めご了承ください。
食事のときにも、後片付けのときにも、「縁をぶつけないように…」と緊張せずに使っていただけるような縁に仕上げています。縁は釉薬が薄く、素地の白土の色が感じられます。
やっと会えたね
ピスタチオのロールケーキで、おやつ時間。新しいデザインに新しい色の器なので、シンプルなおやつをいただきながら、じっくりと眺めて楽しみました♪
実は「パールストーングレー」は、色んな器にかけて試し焼きをしている時からずっと楽しみにしていた釉薬。こうしてご紹介できる形に仕上がった器をじっくり眺められるのが、本当に嬉しいんです。なんだか「やっと会えたね!」という気持ち。次はどんな姿で会えるかな。どんな器に似合うかな。今からとても楽しみです♪
2020年12月 カワハラ
細かい部分もご確認ください
手作りの陶器には、茶色の点や細かい凹凸、小穴が見られます。釉薬の溜まり・流れが感じられ、釉薬の気泡が残っているものや、釉薬が乳濁している部分もあります。模様の出方には個体差があり、ぼんやりとしたものもあります。生地の模様による色ムラが見られるものもあります。また、釉薬と素地の間にできたヒビ模様の「貫入」が見られるものもあります。鋳込みの特徴で底面がグレーっぽく発色しているものや、作業跡が感じられるものもあります。中には、器と器が擦れた跡が残っているものもありますが、お使いいただくうちに気にならない状態になっていきます。











重ねた時と、文庫本との比較写真です。

*パールストーングレー 製作秘話*
今年(2020年)の春、奥様とふたりで作陶をするために栃木から旅立っていった、よしざわ窯の釉薬部長 ウマノさん。そのウマノさんの置き土産を、ようやくご紹介することができます!
当時ウマノさんが参考にしていたのは、なんと"洋書"。
外国語で書かれたたくさんの本を読み解いて、複雑な釉薬の配合を繰り返していくウマノさんは、「かっこいい」の一言に尽きます(くりくり丸い坊主頭のシルエットがかわいいウマノさん、正直ちょっぴり…いや、かなり意外なお姿でした)。
洋書には、攻めた釉薬調合のトライアルの連続が記されていて、とても面白いのだそう。何十個ものテストピースに微調整した釉薬をかけて「どんな色になるかな〜」と試すこと3〜4ヶ月。
試作を重ねて、重ねて…完成したのは、3種類の金属を含んだツヤのあるグレー。
真珠のような輝きを持つ一方で、細かな凹凸が作る陰影のある石のような力強さ。華やかでありながら、深く複雑な表情を見せてくれて、じっくり眺めて楽しみたくなる、とてもきれいな色になりました。
この釉薬につけた名前は、
「パールストーングレー」。
初めて「パールストーングレー」をかける器を決めたところまでは良かったのですが…いざ焼いてみたら、釉薬の気泡がブクブク。とても目立つ焼き上がりになってしまったのです。。。でも、全てに気泡が出ている訳ではない。
そこで、窯場担当のコバヤシさんが窯の中での挑戦を始めました。
器たちを何段にも高く積み上げる窯の中では、最上段から下段までの間で焼成温度の差がかなりあり、その差が、釉薬の溶け方にも大きな影響を与えます。
コバヤシさんはその温度帯を把握して、どの場所なら気泡が少なく、きれいに焼き上げることができるのか、毎日繰り返し調整。
結果、「パールストーングレー」をかけたこの器がきれいに力を発揮できるのは、窯の中の2段だけだと分かったのです。
少しずつしか焼き上げることのできない器ですが、ウマノさんの釉薬の技術と、コバヤシさんの窯の技術、2人の積み重ねた努力があって、どうにか今年(2020年)中に間に合いました!
満を持して、「一番似合う」と自信をもってお届けできる器で、ご紹介します。
よしざわ窯の新色、気に入っていただけたら、嬉しいです。
2020年12月 カワハラ
当よしざわ窯の陶器は手作りのため、キレイに揃ったものをお好みの方にはお勧めできません。同じものとして製作していても、大きさ、形、色はすべて異なります。
買い足しをされる場合、お手元のものと新しくお買い求めになるものとは、色・形・大きさは異なるとお考えください。
ご注文の前には必ず「ご利用ガイド」のページをご覧ください。