白釉

もしかしたら「白」はどの色よりも繊細で奥が深いのかもしれない。
私たちにそう思わせてくれた色が「白釉」です。

シンプルで、落ち着いていて、特に主張せず、
それでいて、きれいでどんな料理もやさしく引き立てることができる。
白は、そんな大人な色。
きれいな形はそのまま美しく、かわいい形や模様にはやさしさを添えるように。
今までは、器にとってそれが「白」だと思っていました。

でも今回の「白」は「主張のある白」。
「頑固さ」みたいなざらざらしたものがあります。
やや暗めの、薄いグレーと言っても良いくらいの色合いは、
素地のラインがグレーまじりの茶色に透けて見えたり
釉薬の濃い部分は溶け固まって細かい小穴がポツポツ、
釉薬中の鉄分はそばかすのように表出してきて、
釉薬が自分の存在を「主張」しているように感じます。
また、ややハードで渋めの風合いを見せたかと思えば
何事もなかったかのように、やさしくてソフトな一面ものぞかせたり…。

そんな訳で、
「きれい」「均質な色合い」が好みという方にはおすすめできません。
少し渋めで、釉の複雑な表情を楽しんでいただける方におすすめです。
一筋縄ではいかない「白釉」なので、
今後どんな展開をみせるか…というのもちょっと不明です。
安定して作ることができるのか、できないのか…。
まだそんな段階ですが、今回は上手に焼けたので
渋めの器がお好みの方、ぜひ、お試しください。

2017年11月 ヨシザワリエ

追伸:白好きな私にとっては、とても嬉しい新色の登場です。
「さまざまな白」を作れる製陶所になりたい…と密かに思っているので。
あ〜、安定して作れるようになって欲しい〜!



*「新着の器」は、「プレビュー期間中」と「ご注文受付開始日時」になると表示されます。

今回の新着の器は、「白釉 八角洋皿 小」・「白釉 洋まる深皿 大」です。

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